anko4231 野良ゆごっこ

Last-modified: Fri, 19 Aug 2016 22:25:14 JST (1533d)
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「ゆぐ…ゆぅぅ…ゆっくち…」

私の家の庭をノソノソと這いずる一匹の小さなゆっくり。
金髪に黒帽子のまりさと言う種類だ。
全体的に薄汚く、体の彼方此方に大小さまざまな傷跡あり。
帽子も一部欠けているうえに、付属のリボンが薄ら灰色になっている。
顔には砂糖水の涙痕と思われる白い筋、低部は這いずるときについた汚れと自分の排泄物の汚れが混ざっている。
野良ゆっくりと言われる、町中で生活している捨てゆっくりの外見的特徴を持ったこのゆっくり。
実はこれは私の飼いゆっくりで、野良ではない。
別に野良を拾ってきた訳でもない、正真正銘の飼いゆっくりなのだ。

「ゆぅぅ…ごはんしゃん…どこにもないの…じぇ?」

コンクリートの敷石の上で、両目に涙を溜めながら周囲を見渡すゆっくり。
この庭は、敷石が置かれた以外の殆どの場所が細かい砂利を敷き詰めてある為、滅多に草が生える事がない。
日々の生活でその事をそろそろ理解しても良いと思うのだが、ゆっくりは現実逃避が大好きな生き物。
きっと明日には幸せになれると、甘えた事を考えて生きている。

しばらく周囲を見渡していたゆっくりが下を向き、悔しそうに唇を噛むと覚悟を決めたように敷石から砂利へ一歩飛び出す。
ようやく餌場に向かう覚悟を決めたようだ。

「ゆっぐ!…いっちゃい………ゆえぇぇぇ…」

角がある程度取れている砂利とはいえ、ゆっくりは基本素足(?)で行動している。
その為多少丈夫に出来てても良さそうなものなのだが、何故か脆く弱い構造になっている。
小さいゆっくりは特に弱く、底部の皮も薄い為、中身の餡子を石で触られる様な感触を味わう事になる。
そのせいで痛みと不快感を同時に味わう事になり、ゆんゆんピーピーと泣き喚いて身を震わせる。
それでも今日の糧を求めて、少しずつ目的地に向かって這っていく。

「ゆぅぅ…ゆっぐっ…うんうん…ごはんしゃん、まいにちありがとー…じぇ…ゆびぇぇぇぇ…」

ゆっくりは、庭の隅に置かれた木箱で作られたお堂のようなものの前でまで来ると、歩みを止めて一礼する。
丁寧に挨拶するのは、飼いゆっくりとして教育された良い証拠。
木箱の中にはまるでお地蔵様の様に並ぶ肌色の塊が二つ、それぞれ赤いリボンと黒い帽子をかぶっている。
二つの塊は震える小さなゆっくりを見て、自らも震えながら涙を流している。
この二つの物体は元ゆっくりで、私の飼いゆっくりの親ゆっくり。
「簡単改造ゆっくり」という本を参考にして作ったコンポストゆっくりであり、小さなゆっくりの餌供給所でもある。
二つの物体は塞がれた口の下の穴から、モリモリと餡子を排出し始める。

「ゆっぴぃぃぃ!くっしゃ!ゆげぇ?!…ゆっくちありがとー…ゆっぐ…ぐえぇ…ぇ…」

何が臭いのかは知らないが、排出された餡子を目の前に餡子を吐くゆっくり。
それでもちゃんと感謝の心を忘れない。
自分の吐いた餡子と排出された餡子を、涙を流しながら食べていく。
食べ物を粗末に扱わない、優秀な飼いゆっくりと言えるだろう。

「くっしゃい…あまーい…げろまじゅー………ゆぅぅん…ゆげっぷ!ぶっぶ………ぶじあわじぇぇぇぇ…ゆびぇぇぇぇぇん…ゆっくちぃ…」

美味いのか不味いのかよく分からない感想を述べながら、両目を瞑ってブルブルと全身を震わせて餡子を食べるゆっくり。
本来の野良ゆっくりは、雑草や虫、生ゴミ等を食べて生きているらしいので、それから比べればかなり良い暮らしだと言えるだろう。
小さなゆっくりは餡子を残さず食べると、暗い表情のまま巣として提供しているダンボールの方へ向かって這っていく。
二つの塊はそれを見送るかのように、何時までもその姿を涙を流して見つめていた。

この物体二つと小さなゆっくりは、元は他所で飼われていたゆっくり。
だが正式な証明書のようなものもある、歴とした飼いゆっくりだ。
私が要らない飼いゆっくりを只で募集したところ、私の家にやって来たのがこの親子。
どちらかは忘れたが、何でも飼いゆっくりと野良ゆっくりが番になって子を作ったそうだ。
最初は仕方なく面倒を見ていたそうだが、その内面倒になり捨てるか加工所に持っていくか迷っていたところに私の募集を目にしたそうだ。
虐めないで下さいとか、ちゃんと飼ってあげて下さいとか、色々言ってきたが正直どうでも良い。
どうせその内このゆっくり達の事を忘れて、新しいのを買うのだろう。

私はゆっくりを飼うのは好きなのだが、飼うとなるとまず問題なのが餌である。
ゆっくりは体格に見合わず、アホほど餌を欲しがる。
個体によっては自ら動けなるまで餌を食べ、自重で体型が崩れるまで肥え太る。
こんなアホで下等な生き物に、わざわざ専用の餌を買い与えるのもバカらしい。
だからと言って、私が食べている物と同じ物を与える気にもならない。
本当なら生ゴミすら勿体無いと思っているくらいだ。

そこで思いついたのがこの方法。
ゆっくり一匹をコンポストとして改造し、排出する餡子を餌として与える。
当初の予定では、でかい親ゆっくり一匹だけ改造するつもりだったが、小さいのは意外と食欲旺盛なのと、せっかく番なので平等に改造した方が良いだろうと思い二匹を改造する事にした。

まず初めにでかいゆっくりの飾りを取って、たわしで丸洗いする。

「ゆっぎぃぃぃぃ!いだいぃぃぃぃぃ!おみずごわいぃぃぃぃぃ!ゆぎゃぁぁぁぁぁぁ!!」

洗っている最中はゆんゆんピーピーと非常に五月蝿い上に、グネグネと体後動かしたりするので結構面倒だ。
鬱陶しいと感じた時は、叩いたり殴ってみたりすると効果的である。

バシッ!バシッ!ボコッ!

「ゆばん!ゆべぇ?!ゆごぉ?!…いだいぃぃぃぃ!いだいぃぃぃぃぃ!どぼじでこんなごどずる…ゆぼげぇ!ごぼごぼぼぼっ!ごおぼぼ!」

それでもダメな時は、ゆっくりの顔面を水に沈めてやると良い。
ゆっくりは呼吸をしてないので、苦しそうにもがく事はあるが窒息で死ぬ事はない。
暴れ疲れて弱らせてから、改めて洗ってやると良い。
小さい声で何か鳴くが、全くといって言い程気にならなくなる。

洗い終わったら、次は毛を毟り取っていく。
毛を残しておくと、虫が湧いたり臭くなったりと後の処理が大変面倒である為、毛は全て抜いておくのが良い。

「ゆっぎ…やべ……むのかみのげざ…ん…いぎぎ…いだだ…ゆひっ…」

洗浄したばかりのゆっくりは非常に大人しい上に、革もふやけている為毛が抜け易い。
まずは、何故か自由に動かせる不気味な揉み上げの様な物や、不格好な三つ編みを引き抜くと良い。

「ゆうぅぅ…ゆぴぃ!…ゆぴぃ!ゆぎぎぎ…ゆっぐ…」

毛を毟り取る度に、ビクッと体を震わせるゆっくり。
何が悲しいのかは知らないが、ポロポロと涙を零して体をうねらせる。
髪の毛をすべて抜き取ったら、透明な箱に入れて日当たりの良い場所で乾燥させる。

「ゆぅぅ…のどががわくんだ…ぜ…ぜ…おみず…のみだい…ぜ…ぜ…」

ゆっくり干しは、良く晴れた日に朝から夕方まで放置すると良いだろう。
涙や小便を垂れなくなる位乾燥させるのが目安だ。

乾燥が終わったら、次は舌を抜き取り口にチャックを付ける。
舌を残したままコンポスト改造すると、生ゴミ等を口から吐き出しやすくなる上、不味いだのと色々五月蝿い。
その上、口にチャックを取り付ける際にも舌で邪魔をしてくるので、先に取り除いておくのが良い。

「ゆごご…ぎぎ… 『ブチッ!』 ゆっびぃぃぃぃぃ!!」

乾燥後のゆっくりは口の中も乾いている為、舌を素手で触ってもベタつかない上に滑らない。
簡単に抜き取る事が出来るだろう。
舌を抜き取ったら加工所で売っている、「ゆっくりお口チャック!」を口に貼り付ける。
元々ちょっと乱暴な飼いゆっくり用のアイテムで、五月蝿い飼いゆっくりの口に貼り付けて、必要な時以外は黙らせるアイテム。
ゆっくりを乾燥させてあるので、ボンドも貼きやすくて早く乾くだろう。

チャックを付け終わったら、次は排泄穴の位置を付け替える。
これも皮が乾燥しているから簡単に行える。
チャックを閉めて口を閉じたら、チャックから2cm程下にチャックの先に並行になる様に、カッターナイフで一周切り込みを入れる。
でかいゆっくりではあるが皮はそれ程厚くないので、それほど深く切り込みを入れなくても良い。
ゆっくりが動いたり暴れたりするようなら目玉を一つ潰すと良い。
大抵それで大人しくなる。
切り込みを入れ終わったら、下の皮を180°回転させるように回していく。
この時マジックで目印をつけておくと、半分回せたかどうかわかり易い。
これを乾燥させてない状態で行うと、涙や小便で汚れるので非常に汚いので注意が必要だ。
皮は放って置いてもその内切れ目が無くなる。

この作業が終わったら、今度は底部をフライパンで焼く。
この時も口は閉じたままで良いだろう。
熱したフライパンに乗せてしまえば、あとは特に何もしないで良い。
ここで下の皮を反転させる前にフライパンで炙ると、ゆっくりが飛び跳ねたり這いずったりする。
だが皮が反転した状態だと、体を必死に伸ばしたりはするが、跳ねたり這いずったりする事がない。
これは皮が反転したことにより、一時的に底部の動かし方が解らなくなるからだそうだ。

こうして出来上がったコンポストに帽子とリボンをつけて庭に設置し、生ゴミや飼いゆっくりの糞を食わせて餡子にする。
ゆっくりの糞も餡子なのであまり違いがない気もするが、親子なのでお互いの糞を食べ合うのも良いだろう。
ちなみに飼いゆっくりにも加工手順は見せてある。
なので飼いゆっくりはこの肌色物体を、ちゃんと親ゆっくりだと認識しているようだ。
お互いに解放された時は、共に涙を流して喜んでいた。

基本的に飼いゆっくりは放置しているが、休みの時は一緒に遊んであげる事にしている。

「ゆぅぅ?…あれなーに?…あまあましゃん?…おいちーごはんしゃん?」

巣の中でじっとしていたゆっくりが、庭に無造作に置かれたケーキに目を付ける。
興味深そうに首をかしげるような仕草をすると、敷石の上をノソノソと這っていく。

「ゆゆぅ!おいしそーなにおいなのじぇ!ゆっくちー!まりちゃのために、あまあましゃんがはえてきたのじぇ!!」

満面の笑みを浮かべて、元気良くケーキに跳ね寄って行くゆっくり。
ヨダレをダラダラ垂らしながら、まるでスキップでもするかの様に体を弾ませる。

「ゆゆぅ!ゆっくちいただくのじぇー!」

大口を開いてケーキに齧り付こうとするゆっくり。
だが私はそれを阻止する為、ゆっくりをハエ叩気を使って全力で叩く。
たとえ食品サンプルの食べられないケーキとはいえ、汚らしいゆっくりの唾液で汚す訳にはいかないのだ。

バシッ!

「ゆっぴぃぃぃ!いちゃぁぁぁぁぁい!ゆびゃぁぁぁぁぁぁん!なにしゅるのじぇぇぇぇぇ!!」

ちょっと叩いただけで、まるでボールの様に転がっていくゆっくり。
しばらく弾んで着地すると、ブルブルと震えながらピーピーと騒ぎ出す。

「まりちゃの、でざーとたいむをじゃまするやつは、ゆるさないの……じぇ?………」

しばらくゆんゆん泣いていたゆっくりが、勢いをつけて身を起こすと、眉毛を釣り上げて涙目で私を見上げて睨みつける。
そして私のかぶっている帽子を見てしばらく固まる。

「ゆ…あ…あ…ゆっひぃぃぃぃ!かこーじょさんだぁぁぁぁ!ゆんやぁぁぁぁぁぁ!!」

これはゆっくりが大好きな、「一斉駆除ごっこ」と言う名の追いかけっこだ。
帽子を被った私を、野良ゆっくりの天敵、加工所職員だと勘違いして飼いゆっくりが逃げ回る。
ゆっくりがどんなに必死に逃げても、私が数歩歩けばすぐに追いつく為私の負担は少ない。
時々ワザと隠れる場所を提供して、そこに逃げ込ませて遊ぶ。
今日は庭の隅に、小さなゆっくり一匹が入れる程の大きさの、クッキーの入っていた細長い紙製の空き箱を用意してある。

「ゆびゃぁぁぁん!ゆびゃぁぁぁぁん!こわいのじぇぇぇぇ!いじめられるのじぇぇぇぇ!ゆんやぁぁぁぁぁ!!」

本物の野良ゆっくりは、いじめられるどころか駆除されるだろうと思いつつ、私はゆっくりを空き箱の方に誘導するようにゆっくりを追いかける。
ゆっくりは時々立ち止まり、私の方を見てはぴーぴーと泣き喚いて逃げていく。
これだけ間抜けで隙だらけなのに、本来は野生生物というのだから笑わせる。
きっと自然界では他の動物やあっさり虫に捕まり、あっという間に食べられてしまうのだろう。
そんな事を考えている間に、ゆっくりは空き箱の手前まで跳ねて行く。

「ゆっくちぃぃぃ!ゆっくちぃぃぃ!ゆっくちぃぃぃぃ!もうやだぁぁぁぁ!おうちかえるのじぇぇぇぇ!………ゆぅ?これはなんなのじぇ?まりちゃが、かくれられそーなのじぇ!!」

箱の目の前までやって来て、ようやくその存在に気がついたゆっくり。
品定めするように箱を見回すと、頭からノソノソと中に入っていく。

「ゆわーい!ここはまっくらさんなのじぇー!!ここなら、だれにもみつからないのじぇー!ゆっくちー!」

頭だけを箱に突っ込み、叩いてくださいと言わんばかりに得意そうに尻を振るゆっくり。
私はその要望に応えて、ハエ叩きでゆっくりの尻を何度も叩く。

「ゆぴゃい!いちゃい!ゆっぴぃ!いちゃい!いちゃい!まりちゃのぷりちーおしりしゃん、ひりひりあっついのじぇぇぇぇ!!」

真っ赤に腫らせた尻をブリブリと振りながら、少しずつ箱の中に入っていくゆっくり。
私はしばらくそれを見守ると、今度はスプレーを取り出してゆっくりの尻目がけて噴出させた。

「まっくらー!おしりいちゃいー!ゆっくちぃぃぃ!ゆっくちぃぃぃ!ゆびゃぁぁぁぁぁ! 『シュー』 ?!*×ゆ☆△○べごぎぃ?!」

スプレーを吹き付けられた瞬間、ゆっくりが体を大きく震わせて意味不明な叫び声を上げる。
狭い空き箱の中で体を大きくのた打ち回らせ、小便や糞を撒き散らしながら暴れ出す。
箱が飛び跳ねたり転がったりと、まるで箱に命が宿ったかのようだ。

別にこれはゆっくり駆除用のスプレーではなく、ゆっくり避けに使われるスプレーだ。
町で遭遇した野良ゆっくりに使うと、慌てて人気のない逃げて行くという、ゆっくり愛護に配慮した物である。
成分にゆかりと言う種類のゆっくりの臭いを初め、ゆっくりの嫌う臭いや成分を色々混ぜてあるらしい。
これを吹きかけられたゆっくりは、数時間全身が焼けるように熱く感じる為、日の当らない涼しい、冷たそうな場所に逃げて行くそうだ。
そして一度このスプレーを浴びると、2、3日は同族から避けられる上、あまりの恐怖にしばらく人間に近づかなくなるらしい。
この飼いゆっくりもスプレーの恐ろしさを知っているので、帽子を被った私から必死に逃げ回るのだ。

「びょびょびょびょびょぉぉぉぉぉ!ぶびょぉぉぉぉぉ!ぐぶぐぶぐるぐるべがばじゃじゃぁぁぁ!げっびゅじょあぁぁぁ?!」

ゆっくりが奇声を上げながら、箱を突き破って外に飛び出す。
両目を飛び出さんばかりに見開いて、苦しそうにパクパクと口を動かしながら、まるで百面相でもしてるかのごとくコロコロとその表情を変える。
全身はガタガタと震えているが、尻は別の生き物にでもなったのかと思うほど高速でぶりんぶりんと動き続け、その反動で不規則にうねったり飛び跳ねたりしている。
尻や体で周囲の砂利を撒き散らして糞や小便を垂れる姿は、まるで鮭の産卵の様でもある。
私はその姿を見てある程度笑わせてもらうと、糞撒きスプリンクラーになったゆっくりをダンボールの巣に放り投げた。
実際の加工所職員は、一斉駆除の際はその場でゆっくりを潰して清掃していく。
これはあくまで一斉駆除ごっこの遊びなので、恐怖だけ味わって逃げ回って貰えばそれで良い。
私の飼っているゆっくりは内向的で普段あまり活発に動かないので、こうやって適度に運動させてやる必要があるのだ。
正気に戻ったらさぞ腹を空かせている事だろうが、この庭では野良ゆっくりの様に餓死して死ぬ事は無い。
そのあたりは安心な野良ゆっくりごっこの生活なのである。

「ゆげっぷ…うんうんくっしゃい………おなかいっぱいなのじぇ…きょうはもう、おやすみなのじぇ…ゆぐっ…ひっぐっ…」

夕方、目を覚ましたゆっくりが食事を終えると、下を向きならが涙目で巣に戻っていく。
今日は沢山動き回ったので、さぞ疲れた事だろう。
いつも以上に重い足取りで、やつれた顔で力なく這いずっている。
夕日を背に浴びるその姿は哀愁すら感じるほどだ。

ちなみに糞尿で塗れたゆっくりの巣は、ゆっくりが自ら掃除した。
そのせいでゆっくりの体は大分汚れる事になったが、その方がより野良ゆっくりらしく見えるので私はあえて放置してある。
多少臭くなる事もあるが、私が飼いゆっくりを触る時は、基本的に生ゴミ用のゴム手袋をしているので問題ない。
飼いゆっくりはゴム手袋の感触を酷く嫌がるが、飼い主と飼いゆっくりの立場の違いを解らせる為あえて使っている。
それに洗ってないゆっくりは雑菌だらけで汚そうだ。

私も以前はゆっくりを普通に家の中で飼っていた。
だが質が悪かったのか、勝手に野良と番になり子まで作ってしまった。
その上私を奴隷と呼び、人を見下したような目でニヤニヤと笑う始末。
流石にその態度が頭にきて、飼いゆっくりを野良と子共々体型が変わるまでボコボコに殴った。
そしてふざけた事を抜かす口から舌を抜き取ると、室内外から庭へ放し飼いにする事にしたのだ。
当然庭から逃げられないようにしておいたが、当時のゆっくりの惨めな姿は今でも覚えている。

そしてその時私は確信した。
幸せそうに微笑むゆっくりよりも、人を見下してニヤニヤ笑うゆっくりよりも、悲惨な生活で悲しそうに空を見上げる姿が一番ゆっくりらしいと。
その極みが、常に自身なさそうな暗い顔をして、人間を見れば慌てて逃げていくか、必死に命乞いをする野良ゆっくりなのだ。

それから私は、ゆっくりを飼う時は野良ゆっくりのように扱う事に決めたのだ。
だが私に飼われているのはあくまで擬似的な野良ゆっくり。
飢える事も無ければ、駆除される事も無い。
だがこの問題もいずれ解決して、より野良らしい飼いゆっくりを飼うつもりだ。
この飼いゆっくりはその為の、いわば実験材料のようなもの。
より野良らしい次の世代の飼いゆっくりの為に、これからも頑張って擬似野良生活を体験してもらう。

「ゆぅぅ…ゆっくちしちゃい…のじぇ…ゆひぃ!」

下を向いて項垂れていた飼いゆっくりと目があった。
それまで涙目だったのが、私の顔を見たショックで小便を漏らす。
疲れきった表情の中にも、明らかに私に対して怯えるその目つき。
やはりゆっくりは卑屈で常に何かに怯えて暮らすのが似合っている。

徒然あき


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  • ぐーちゃぐーちゃすっきり~! -- パンチあき 2017-09-14 (木) 21:12:37
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