anko1745 よわいものいじめはゆっくりできないよ!(中編-2)

Last-modified: Wed, 20 Jul 2016 04:46:33 JST (2176d)
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anko1744 よわいものいじめはゆっくりできないよ!(中編-1)

家族を作るということは、ゆっくりにとって最上の生存目的である。
人間と同じく、身体的精神的な快楽を求めて生きるのがゆっくりだが、
その中でも、つがいを見つけて子供を作り、家族で団欒する幸福は、
大多数のゆっくりにとっては、ゆん生において何よりもゆっくりできる至高の幸せだ。

愛しい夫と、妻と、愛の結晶である子供を成し、
互いに愛を確信しながら、身を寄せ合って共に生きる。
少なくとも、あまあまも玩具も知らない野生のゆっくりにとっては、
それ以上のゆっくりは想像できないのが通常だ。
飼いゆっくりを訓練する際も、
「家族を作る」という目的意識を「人間をゆっくりさせる」にすり替える過程において、
大多数の時間と労力が費やされる。
実際のところは、こうしたゆん生観の大転換が成功するほうが稀であり、
ほとんどのゆっくりが、ゆっくりとしての本能を捻じ曲げることに失敗して他の用途に回される。
ゆっくりショップに並んでいるような、多種の生物である人間の幸福を望み奉仕するゆっくりのほうが異常な洗脳饅頭なのだ。
それでさえ、多くは飼われているうちに種族の本能がぶり返して自分の子供を作ろうとし、
その結果人間に「ゲス」と呼ばれ、処分されることになる。

それほどにゆっくりにとって、自分で作る家庭とはかけがえのないものなのだ。

今、両親にとってその家庭は地獄そのものだった。

自らの手で、せせら笑いながらゆん生をズタズタにしたわが子が、
家族から離れて佇み、いつも氷のような視線で自分たちを見つめていた。
帽子と左目のない、全身傷だらけの子まりさは、
いつも意思とは無関係にうんうんとしーしーを垂れ流し、そこらに打ち棄てていた。

「おちびちゃん……きれいきれいしようね……」

垂れ流される便を、両親はかいがいしく処理した。
丹念にぺーろぺーろして床の便をかき集めて庭に捨て、子まりさの体表にこびりつく汚れを舌で落とした。
かつて赤ゆっくりだったころにもそうしてあげていたものだが、
「お前らが原因なんだから当然だ」というように、無表情でされるがままになっている子まりさの介護は、
とてもかつてのように心楽しいものではなかった。

両親のどちらかが近づくたびに、子まりさはナイフのような言葉で心をえぐってきた。

「やっちょころしちぇくれりゅの?」

「きょんどはみぎのおめめもとりゅの?」

「ぷーすぷーすしゃんはもうあきちゃの?」

その度に、両親は何度も何度も詫びるのだったが、子まりさは聞きもしなかった。
ただ死を望むばかりだった。

食事は日に二度、お兄さんが持ってきてくれた。
持ってくるのは二度だが、ゆっくりは通常、日に四、五回ほど食事をする。
充分な量の食事を、両親がきちんと配分して分配した。

もちろんのこと、子まりさにも平等どころか、むしろ多めに分配した。
持っていくたびに、生きる気力のない子まりさに両親は頭を下げて何度も食事するよう懇願し、
もはや家族を責め立てることにしか生き甲斐を見出していないらしい子まりさは、そうしてようやく口をつけるのだった。

楽しかるべき家族の食事はもはや団欒のときではなく、
こちらを睨みながら隅で佇んでいる子まりさに気兼ねしながら耐える苦痛のときでしかなかった。
自分達でずたずたにした我が子の前で、呑気に「しあわせーっ」などと叫ぶことなどできるはずもない。
食事時に「しあわせ」と発声できないことは、ゆっくりにとって想像以上のストレスである。
憎悪の篭った視線に射られながら口に運ぶ食事に味はなかった。

必死に詫び、乞い、なだめ、すかし、
両親は子まりさを家族の輪に入れようとしたが、
「またぷーすぷーすしゃんすりゅの?」
「まりちゃをこんにゃにしちゃゆっくちたちと、にゃにをしゅればいいにょ?」と言われては、
それ以上強いることもできなかった。
確かに、ゆん生がめちゃくちゃになるほどの暴行を受けた相手に囲まれ、さあ仲良くしろなどとは言えない

子供たちも、最初の頃こそ子まりさに詫びて泣いていたが、
子供は正直なもので、はっきりと口にこそ出さないものの、
時間がたつごとに便にまみれて臭気を放つようになった子まりさを疎んじる素振りが見えはじめた。
今では親以外、子まりさを食卓に誘う気配は見えない。

それどころか、言葉の端々に不穏なものが見え隠れしはじめた。

「じびゅんでこにゃいっていっちぇるんだから、あんにゃのほっといちぇいいのに……」

「おきゃーしゃん、まりちゃのごひゃんしゃん、おおしゅぎにゃい?
どうしぇじぇんぶたべにゃいよ」

「おわっちゃこちょはしょうがにゃいよ!もういいきゃら、れいみゅたちだけじぇゆっくちちようよ!!」

そんな些細な失言にも、両親は強くたしなめ、叱りつけた。
善悪の道理の感覚がまだまだ薄く、贖罪の覚悟がない子供たちは、
両親のそんな叱責を窮屈に感じ、常時ふてくされ気味の態度で、
両親と子まりさから離れて子供たちだけで遊ぶようになっていった。

ベランダの隅から憎悪の視線を向けてくるうんうんまみれの子まりさ。
食事の時以外は両親から離れ、逆側の隅で身を寄せ合ってぼそぼそ喋っている子供たち。
子まりさに対して詫び、他の子供たちを叱りつける以外の会話はほとんどなくなった両親。

あんなに仲睦まじかった家族が、どうしてこんな事になってしまったのか。
夜毎に両親は身を寄せ合い、涙した。
誰を恨むこともできない、全面的に自分たちのせいであり、
あの子まりさがいる限り、家族のゆん生には贖罪しか残されていなかった。
当然、そこに一片のゆっくりもあろうはずはない。

あの時、お飾りのないゆっくりをあれほどに苛めなければ。
せめて目を潰さなければ、ぺにぺにを潰さなければ、まだ子まりさは許してくれたのかもしれない。
いや、きっと許してくれた、あんなにゆっくりできるいい子だったから。
親のまりさとれいむは歯噛みし、涙にくれて後悔しながら、
今は遠い彼方のものになってしまったゆっくりを偲ぶばかりだった。

しかし、それでも救いはあった。

少しずつバラバラになっていく家族の中で、
末っ子の子れいむだけが、根気強く家族を繋ごうとしていた。
姉妹たちに煽られて仕方なしに流されていた末れいむだったが、
この状況に耐えられなかったようで、必死に改善の努力をしはじめた。

両親と一緒になって、子まりさの排便の面倒を見ようとした。
ゆっくりできないうんうんの臭いは末れいむにとって涙が出るほど辛いものだったが、
誠意を見せたい一心で、懸命に口の中にうんうんを詰め込んで運搬した。

両親は止めたが、子れいむは毅然として言った。
「おねーしゃんはもっちょもっちょゆっくちできにゃいよ!!
れいみゅのしぇいだきゃら、れいみゅがゆっくちできにゃくてもいいんだよっ!!」
子まりさは何も言わなかったが、
末れいむが自分の世話に参加するようになってからは、両親を責め立てる口数が心なしか減っていった。

姉妹たちと遊びながら、末れいむはこまめに子まりさの方にも顔を出した。
今日はこんなことを話した、こんな面白いことがあった。
返事をしない子まりさに向かって、末れいむは懸命に楽しい話をした。

他の姉妹も、強いて赤れいむを止めようとはしなかった。
通常、こうした目立った単独行動に出る仲間がいれば、
何も行動しない自分たちの後ろめたさを糊塗するために、
「いい子ぶっている」という理屈で攻撃性を剥き出し、苛めの標的にするケースが多いのは人間もゆっくりも同じだ。
しかし、元々性根が家族思いのこの姉妹にはそのようなことはなく、
引け目を感じながらも、子まりさの元に跳ねていく末れいむを黙って見送るにとどまった。

「あのにぇ、あのにぇ、きょうはにぇ、れいみゅおねーしゃんがね……」
「………れいみゅはゆっくちちてていいにぇ」
「ゆっ!?ゆゆっ、ゆっくちちてりゅよ!!まりちゃおにぇーちゃんも…」
「まりちゃのおめめとぺにぺにをつぶちて、みんにゃとゆっくちちちぇ、たのちいよにぇ」
「ゆぐっ…………」

ごく稀に子まりさが口を開いたかと思えば、辛辣な皮肉だった。
その度に末れいむは涙を浮かべて黙り込み、すごすごと引き下がるのだが、
それでも次の日には、また子まりさの元へ跳ねていく。

「おにぇーしゃん、しゅーりしゅーりちていい……?」
「……………」
「……しゅーり、しゅーり………ゆっくち、ゆっくちぃ……」

懸命になって子まりさを元気づけようとする子れいむを、両親は涙を浮かべて見守っていた。
あんなにゆっくりしている子がいれば、子まりさの心の氷もいつか溶けるのではないか。
この家族も、いつか、いつかきっと昔のようにゆっくりできる。
子まりさの心を氷で閉ざしたのはいったい誰なのか、
それは努めて考えないようにし、両親はかすかな希望にすがった。

「しゅーり、しゅーり……ゆぅ、おにぇーしゃんのおはだしゃん、ゆっくちしちぇるにぇ………」
「ゆっくちしちぇにゃいよっ!!」

子まりさが叫んだ。

「こんにゃにきじゅだりゃけでっ!!うんうんまみりぇのおはだしゃんが、ゆっくちしちぇるわけにゃいでしょっ!!」

帽子を捨てて以来初めて、子まりさが感情を剥き出しにしていた。
鬱屈した感情を正面からぶつけられ、末れいむは涙をこぼし、悲しげに目を伏せ、それでも答えた。

「ゆっくち………しちぇるもん………
まりちゃおにぇーちゃんの、おはだしゃん………きじゅだりゃけでも、うんうんでも……ゆっくち、しちぇるもん」
「うしょつくにゃ!!うしょちゅき!!
だっちゃられいみゅもぷすぷすしゃれてみちぇよ!!ぺにぺにしゃんつぶちちぇよ!!おかじゃりしゅててよ!!」
「ゆ、ゆ………?しょんにゃ………」
「できにゃいよにぇ!!しょんにゃゆっくちできにゃいこちょ、じぇったいできにゃいよにぇ!!
しょんにゃゆっくちできにゃいきゃらだになっちゃら、もうだりぇもいっちょにゆっくちちてくれにゃいもんにぇ!!
まりしゃのこちょもゆっくちできにゃいっておもっちぇるくちぇに、ちらぢらちいよっ!!」
「………おにぇー、しゃん………」

末れいむはうなだれ、しばらく黙っていたが、
やがてゆっくりを向きを変えて家に向かっていった。

「もうきょにゃいでにぇっ!!」

子まりさは捨て台詞を吐いたが、その目には何日ぶりかの涙が浮かんでいた。

「おぢびぢゃん!!なにじでるのおおぉぉ!!?」
「やべでっ!!やべでね!!ゆっぐりがんがえなおじでね!!ゆ゛あ゛あ゛あ゛あ゛だべえええええ!!!」

ボール箱で作られた我が家のほうから悲鳴が聞こえてきた。
何事かと子まりさが顔をあげると、あの末れいむが家族の制止を振りほどいてこちらへ向かってきているところだった。
その口には、あのぷすぷすさんが咥えられていた。

急速に冷めていく感情を視線に込め、妹の歩みをじっと待つ。
ぴょんぴょんと跳ねながら目の前にたどり着いてきた妹の顔とぷすぷすさんを交互に見て問う。

「しょれが、れいみゅのこちゃえ?」
「ゆっ!しょうだよっ!!」
「………わかっちゃよ。もう、どうでみょいいよ。はやきゅしちぇにぇ」
「ゆっ?ゆーっ、れいみゅ、できにゃいよ」
「……いましゃらにゃにいっちぇるの?」
「れいみゅ、じびゅんをぷーすぷーすできにゃいよ。おにぇーしゃん、おにぇがいにぇ!」
「ゆ?」

子れいむはそう言い、ぷすぷすさんを差し出してきた。
この妹は何を言っているのだ?
自分をぷすぷすして殺すのではなかったのか?
それどころか自分に向かって、己を傷つけてくれと頼んでいる。

「れいみゅ、おにぇーちゃんといっちょがいいきゃら。
おにぇーちゃんといっちょにゆっきゅりしちゃいきゃら、ぷすぷすしちぇにぇ。
いっぴゃいぷすぷすしちぇ、おめめちょぺにぺにをちゅぶしちぇね」
「…………!!」

キラキラと目を輝かせ、笑顔で末れいむはぷすぷすさんをもう一度自分のほうに押しやってきた。
こいつはわかってない。
ぷすぷすさんがどれほど痛いのか、赤ちゃんを生めなくなることがどれほどの絶望かわかってない。
だから気軽にこんなことが言えるのだ。
思い知らせてやる。子まりさはぷすぷすさんを取り上げた。

しかし、できなかった。
ぶるぶる震えるぷすぷすさんの先を末れいむに向けながら、どうしてもあんよを踏み出すことができなかった。

「……おにぇーちゃん?どうしちゃにょ?」
「……………………」
「………なんぢぇ、ないちぇるの?」
「おぢびぢゃああああああん!!!」

両親が、姉妹たちが、駆け寄ってきていた。

「やべでっ!!おぢびぢゃんはいいがら!!
ばりざおぢびぢゃんっ!!でいぶを、でいぶをぷすぷすしでねえええ!!」
「ごべんねっ!!ごべんねっ!!いままできづかなくてごべんねっ!!
おどうざんが、いうべきだったのに!!おとうさんが!!ごうじでづぐなうべぎだっだのに!!
ゆ゛ぐっ、おぢびぢゃっ!!おどうざんをずぎにじでいいよ!!ごべんねええええ!!」
「おねえじゃーっ!!でいびゅをぷずぷずしちぇえええ!!」
「ばりじゃも!!ばりじゃもおおお!!!」

家族全員が、子まりさに向かって腹を突き出す。
そして口々に、自分を傷つけてくれ、お前と同じようにしてくれと願った。

それを聞くうち、子まりさの口からぽとりとぷすぷすさんが落ちた。

「………お、とーしゃ………おきゃー………しゃ………」

「ハイハイハイ、ご立派!!お見事!!!」

お兄さんの声がした。

「いやあ、すばらしい家族愛でした。スバラシイッ!
償いのために、自らの体を差し出す自己犠牲の精神。ウツクしい。マネできない。
君たちのうるわしすぎる愛情に、お兄さん、涙がとまらないよ」

目元をハンカチで押さえながら、お兄さんは震える声で褒め称えてくれた。
お兄さんの前に並ぶ家族は、互いに視線を交わしながら「ゆふふ」と笑いあう。
子まりさも、まだ表情は硬かったが、一応は両親の傍に並んでいる。その傍らで末れいむがすーりすーりしていた。

「お帽子をなくして、傷だらけになってゆっくりできなくなった子まりさに対して、
決していじめたりせず、分け隔てのない愛を注ごうとする君たちの心根はホンモノだ。
認めざるをえないようだね………今の君たちは、弱い者苛めなどしない、本当にゆっくりしたゆっくりだ!」
「「「ゆゆーっ!!」」」

お兄さんに認められ、一同は満面の笑顔でもみあげやお下げを上げてガッツポーズをした。

「約束どおり、君たちを苛めることはもうしない。
こんな美しい家族を苛めるなんてできるはずがないじゃないか。
明日、森に返してあげよう。沢山のあまあまもお土産に持たせてあげよう。
今日はもう遅いから、あと一晩だけそこでゆっくりしていってくれ」
「ゆっくりりかいしたよっ!!」
「おにいさん、ありがとう!!」
「お礼なんて。むしろお礼を言うのは僕のほうさ。
こんなに心温まる家族愛を見せてもらってとってもゆっくりできたんだからね!」
「ゆーっ!それほどでもあるよっ!」
「おちびちゃん、それをいうなら「ないよっ」でしょ!ゆふふ」

試練を乗り越え、家族たちはこのうえなくゆっくりしていた。
これで家に帰れる。しかも沢山のあまあまを携えて。
子まりさはこんな体になってしまったが、そのおかげで、家族たちのつながりはより強固なものになったのだ。
子まりさを囲んで、これから沢山ゆっくりしよう。愛を交わそう。
両親のれいむとまりさは、万感の思いを込めて頬を交わした。

その夜は、久しぶりに子まりさを家に迎えて、みんなで語り合ってからゆっくりと眠った。
子まりさはまだ口数が少ないが、たっぷり時間はある。ゆっくりと仲直りしよう。
両親は寝る前に、子まりさと、そして末れいむを特別いっぱいぺーろぺーろしてあげた。

皆が寝静まった頃、親まりさはただ一匹、空のお月様を見上げていた。
お月様はまんまるさんだった。それは、今の自分たち家族を象徴しているようだった。

「ゆっくりしていってね………」

親まりさは穏やかな笑みを浮かべて、お月様に挨拶をした。

「「「ゆっくちおきちゃよっ!!」」」
「ゆふふ、おちびちゃんたちはおねぼうさんだね!」

ボール箱の家の中で、目を覚ましたおちびちゃんたちをぺーろぺーろしてあげる。
くすぐったそうに笑うおちびちゃんたちの表情に陰はない。
子まりさは強張ってはいるが、抵抗はしない。

この家で暮らすのも今日で最後だ。
終わってみれば、雨風はしのげるしご飯はお兄さんが持ってきてくれるしでなかなか快適な家だったが、
やっぱり、自分達で狩りをしてこそのゆっくりできる家族だ。
森へ戻れば、沢山の仲間達がまた迎えてくれるだろう。心配をかけちゃってごめんね、ぱちゅりー。

家族は箱を出て並び、お兄さんが出てくるのを待った。
出立が待ち遠しい。
帽子の内側を払ったりしながら、どれだけあまあまを運べるかの胸算用をする親まりさを見て、
親れいむが「ゆふっ」と笑った。

そうこうするうちに引き戸が開いた。
全員がそちらに向き直り、お兄さんに朝の挨拶をする。

「「「「「ゆっくりしていって「じゃおーん!」
「「「「「「ゆゆっ?」」」」」

出てきたのはお兄さんではなかった。
人間さんの頭部に合わせて見上げていた視線を、床すれすれに下げる。

「じゃおーん!じゃおーん!」

少しだけ開けられた引き戸の隙間から現れ、
鳴き声を上げながらこちらに跳ねてくる小さなゆっくり。

「ゆゆっ!ぐずのめーりんがいるよっ!!」

―――――――

「じゃおーん!じゃおーん!」
「ゆーっ!!めーりんはゆっくりしてないね!!ぐず!!」
「じゃおーん!じゃおーん!」
「れいみゅのぷーすぷーすによいしれちぇいっちぇね!!」
「じゃおーん!じゃおーん!」
「それしかしゃべれないの?ぐず!!のろま!!ゆっくりしね!ゆっくりしね!!」
「じゃおーん!じゃおーん!」
「ゆーん!おちょーしゃん、ちゅぐにきょろしちゃもっちゃいにゃいよっ!!
まりちゃ、いっぴゃいあちょびちゃいよ!!」
「じゃおーん!じゃおーん!」
「ゆゆっ、そうだね!おとうさんうっかりしちゃったよ!!
ことばもしゃべれないのろまはたっぷりあそんであげないとね!!」
「じゃおーん!じゃおーん!」
「ちゃべれにゃいにゃらおくちにゃんかいらにゃいよにぇ~~?
ゆーっ!こうぢゃよ!!ゆーっ!!ゆーっ!!」
「じゃおーん!じゃおーん!」

ゆっくり共が、小さなゆっくりを取り囲んで罵詈雑言を吐き、執拗に痛めつけている。
傷を負ったあの子まりさを除き、八匹全員がリンチを楽しんでいた。

親れいむが子めーりんのもみあげを噛んで持ち上げ、びたんびたんと床に叩きつける。
執拗に口を狙っていた。

「ゆっ!ゆっ!ゆっくりしね!!ゆっくりしね!!」
「ことばもしゃべれないぐずめーりんなんかしかいにはいってこないでねっ!!
こどものじょうそうっきょういくっにわるいよ!!」
「「「ぐーじゅ!!ぐーじゅ!!」」」
「じゃおーん!じゃおーん!」
「おめめしゃんぷーす!ぷーす!!ゆっくちくるちんでいっちぇね~♪」
「じゃおーん!じゃおーん!」

子めーりんの両目に爪楊枝が差し込まれ、砂糖水したたる眼球が一気に両方ともえぐり出される。
眼球でサッカーをしながら子ゆっくり共はゆきゃきゃと歓声をあげた。

ふと、親まりさが気づき、爪楊枝を咥えて子まりさのもとへ跳ねていった。

「ゆっ!おちびちゃんもいっしょにあそぼうね!!」
「…………やぢゃ」
「ゆーっ?どうして?とってもたのしいよっ!!」
「………いじみぇて、たのちいの?」
「ゆん!とってもたのしいよ!!おちびちゃんもいっしょにあそぼうよ!!」
「………まりちゃ、やぢゃ。いぢめちゃく、にゃいよ」
「ゆゆぅ?どうしてぇぇ?!
おとうさんも、おかあさんも、おちびちゃんといっしょにあそびたいよっ!
みんなでいっしょにあそぶからゆっくりできるんだよっ!!」
「そうだよ、おちびちゃん!」「「おにぇーちゃん!」」

親れいむと姉妹たちも、子まりさに駆け寄って必死に誘う。

「ね、いっしょにあそびましょう?おちびちゃんにも、ゆっくりしてほしいの」
「………………たのちくにゃいもん」
「ど、どうして?まえはあんなにたのしく………」
「まりちゃ、やぢゃ!なんかやぢゃ」
「ゆぅぅ………ね、いもうとたちも、おねえちゃんとあそびたがってるよ」
「ゆーっ!おにぇーちゃん、いっちょにゆっくちちようよ!!」
「いぢめ、やぢゃ……わるいこちょだよ……」
「ゆー、れいむ………」
「ゆ、そうだね………かんちがいしちゃったんだね。
ね、おちびちゃん。ゆっくりよくきいてね。
もちろん、よわいものいじめはゆっくりできないことだよ。
おぼうしがなくてゆっくりできないゆっくりだって、いじめちゃいけないよね。
おとうさんもおかあさんも、とってもはんせいしてるんだよ。
でもね、おちびちゃん。むずかしいかもしれないけど、よくきいてゆっくりりかいしてね。
あのね、ぐずのめーりんはれいっがいっ!なんだよ。
のろまで、ことばもしゃべれないめーりんが、だれをゆっくりさせられるの?
いきててもめいっわくっしかかけないでしょ?じゃあなんのためにいきてるのかな?かんがえてみようね。
ね、おちびちゃん。あれはいきものじゃないの。おもちゃなの。
めーりんがやくにたつことといったら、みんなのおもちゃになることだけじゃない?
だから、めーりんをおもちゃにしてあげることは、とってもゆっくりできることなんだよ!!」
「ゆーっ!!しょうだよっ!!」
「おにぇーちゃん!!いっちょにあちょぼ?」
「ね、おちびちゃん………」
「…………やぢゃ!!やぢゃやぢゃやぢゃああ!!ごわいいいいいぃぃ!!」
「お、おちびちゃん…………」

ついに泣き出した子まりさを囲み、オロオロしだす家族。
僕はそこで出ていくことにした。

「おい、お前ら」
「「「「ゆゆっ?」」」」

一斉にこちらを向き、にぱっと満面の笑顔を浮かべて挨拶してくる。

「「「「ゆっくりおはようっ!!ゆっくりしていってね!!!」」」」

あの時と同じだった。
全く後ろめたさのない、真っ直ぐな瞳。
自分達のする事に一片の疑問ももたず、家族愛に自己陶酔して満ち足りた表情。
吐き気がした。

「いいお目覚めだな」
「ゆーっ!!やっともりにかえれるひだよっ!!きぶんそうかいっ!!だよっ!!」
「あー、その件だけどな、取り消しだ」
「ゆ?……………ゆゆゆゆゆゆゆううぅぅぅぅ!!!?」

不穏な台詞に、ゆっくり共が叫ぶ。

「なんでっ!?なんでなんでなんでええぇぇ!!?やくそくがちがうよおおぉ!?」
「おにーさんっ!やくそくまもってねっ!!うそつきはゆっくりできないよぉ!!!」
「僕は何も約束を破っていない。
言ったはずだ、お前らが弱い者苛めをしないゆっくりになったら、ってな」
「そうだよっ!!まりさたち、もうよわいものいじめなんてしないよっ!!」
「れいむたちをうたがってるのおぉ!?」
「じゃあ、それは何だよ?」

両目をえぐり出され、やはり全身に爪楊枝を突き立てられている子めーりんを指差す。
そんな姿でも、まだ「じゃおーん」と鳴き続けている。

「ゆゆっ?」

きょとん、と子めーりんを見つめる家族。
二回目ともなるとすぐに僕の発言が飲み込めたようで、すぐに難詰してきた。

「ゆゆーっ!!まさか、おにーさんっ!!これもよわいものいじめっていうきなのおぉ!?」
「当たり前だろ………」
「いいがかりだよおぉ!!むちゃくちゃだよおおおぉ!!!
こんなのまでいじめちゃいけないのぉ!?なかよくしなきゃいけないのおおぉ!!?
だったらっ!!いしさんだっておはなさんだってうんうんとだってなかよくしなきゃいけなくなっちゃうよぉ!!
おにーさんっ、きょくたんすぎるでしょおおおぉぉ!!?」
「極端かい?」
「じょうっしきっ!!でかんがえてね!!
いじめはよくないけど、こんなのまでだいじにしてたら、ゆっくりいきていけないよっ!!!」
「僕だって生類哀れみの令を発布したいわけじゃない。
同じゆっくりを、苛めるなと言うのが、どうしておかしいんだ?」
「ぐずめーりんなんかゆっくりじゃないでしょおおおぉ!?」
「こんなのゆっくりじゃないよっ!!ごみくずだよ!!!
ことばもしゃべれないで、じゃおじゃおいってるだけのごみく――」

僕はそれに被せていた帽子を取り上げ、本来の――末れいむのリボンを取り付けてやった。

「ゆえっ?」

状況を認識するまでに十数秒。このとろさでよく野生で生きているものだ。
いや、死亡率はそうとう高いらしいから妥当か。

「ゆ゛ぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!!!」
「………あ゛………あ゛………あ゛…………あ゛………………!!!」
「おでえぢゃあああああああーーーーーーーーーっ」

あとは前回の再現だった。
末っ子れいむの惨状にながながと悲鳴を上げ、パニックを起こし、嘆き、詫び、
ぺーろぺーろできないだのおにいさんなおしてくださいだのと連呼した。

「どうしてわからないんだ、お前らは」
「ゆぐじでっ!!ゆぐじでぐだざいいいいいい!!
ばりざが!!ばりざ!!まだいじべばじだああああ!!いじべでじばいばじだああああああ!!!」
「でいぶをごろじでぐだざいいいい!!おじおぎじでぐだざいいいいいい!!!」
「じゃおーん!じゃおーん!」

両目を失ってぴくぴく痙攣している末れいむを持ち上げ、見せ付ける。

「いいか。お前らがこいつをめーりんだと思ったのは、この帽子があるからだな」

緑色の小さい帽子を、もう一方の手でひらひらさせる。
ペットショップで購入した子めーりんの帽子を、ちょっと拝借してきたものだ。

「そして僕が細工した。こいつの口をテープでふさいだんだ」

末れいむの口に貼り付けたマスキングテープを、慎重に引き剥がす。
どうにか唇を破らずに済んだが、執拗に攻撃された口内は歯茎がずたずたに砕け、
ほとんど全て粉砕されたらしい歯の破片が大量に、きらきらと光りながらこぼれ出した。

「……ゆ゛……ぐ…………ゆ゛げぇ……」
「あ゛………あ゛………あ゛あ゛あ゛あ゛…………あ゛………お゛……ぢび、ぢゃ……」
「じゃおーん!じゃおーん!」

めーりんの帽子をひっくり返し、中に仕込んでおいた超小型のボイスレコーダーを見せる。

「じゃおーんの鳴き声は、このレコーダーに記録してループ再生させたものだ。
それだけで、お前らはこの黒い目黒い髪の、しかも我が子をめーりんだと思い込み、虐待した」
「ゆ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁ………ごべ………ごべんだざ………」
「ぐずのめーりんはれいっがいっ!だってな?
喋れないからゆっくりできない、だから苛めてもいい。そう言ってたな。
じゃあ、もう喋れないこのれいむも潰していいわけだ。さ、いっくぞー」
「ゆ゛う゛う゛う゛う゛う゛う゛!!
ぢがいばずっ!!ぢがいばずううううう!!!べーりんもいぎでばずっ!!ゆっぐじでぎばずうううう!!!
じゃべれだぐでぼいぎでる、おなじゆっぐじでずううううううううごべんだざああああいいいいいい!!!!」
「でいぶをごろじでぐだざい!!おでがいじばず!!ぜいっざいじでぐだざい!!おでがいじばず!!
でいぶはいぎるがぢのないげずでずっ!!おぢびぢゃんは!!おぢびぢゃんはあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」
「いい加減にしろよ、お前ら」

僕に帽子を投げつけられ、びくんと震える家族。

「弱い者苛めはゆっくりできない。ただし帽子のないやつは「れいっがいっ」。
で、子供を苛めてしまい、反省したと思ったら今度は喋れないやつは「れいっがいっ」。
今回のことでもうめーりんは苛めないのかもしれんが、また理由つけて他の「れいっがいっ」で遊ぶんだろう。
髪の色が変だ、目の色が変だ、喋りが変だ、飾りが変だ、いくらなんでもこいつは、いくらなんでもこいつは。
なんとか理由を見つけて苛めを楽しむわけだ、本っ当に苛め好きだなあ、お前ら。
人間の中には虐待お兄さんってのが少なからずいるが、
お前らゆっくりは全員が虐待趣味抱えてんだなあ。まったく、頭が下がるよ」
「………ゆ゛ぐっ………………う゛う゛う゛う゛う゛う゛ぅ……………!!!!」
「詰みだよ、お前ら。たっぷり時間をかけて制裁し、惨たらしく殺してやる。全員な………あ、一匹だけは助けてやる」
「ゆ゛っ!!?」

満身創痍の妹を見つめながら震えている傷だらけの子まりさを取り上げてやる。

「こいつだけは助けてやる。こいつはめーりんを見ても苛めなかった。
自分の身にならなきゃわからなかったとはいえ、なかなか立派なものだ。
こいつだけはもはやゲスじゃない。助けてやろう。
あ、そこの末れいむも検討の価値はあるかな?」
「ゆ゛っ………あじがっ……おに、おにいざ……」
「何だよ」
「おねがい、じばず………ほがの、ほかの………おぢびぢゃんも………」
「駄目だ。見てなかったのか?大喜びでぷーすぷーす。弱い者苛め大好きゲスゆっくりだ。制裁すべきだな」
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛おでがいじばずおでがいじばずおでがいいいいいいい!!!
おぢびぢゃんだげは!!ばりざだぢがぜんいんぶんぜいっざいざればず!!おぢびぢゃんだげはああああ!!!」
「いくら子供思いの親アピールされたって、こいつとそいつをここまで痛めつけたのお前らだしなあ」
「あ゛ーーーーーーーーーーっ!!!あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ーーーーーーーーーーーっ!!!!」

完全に八方塞がり、しかも全面的に自分達で退路を断ったその状況に追い込まれ、
両親はもはや泣きながら絶叫するしかないらしかった。

―――――――

「…………ゆっくり……おはよう……」

目覚め、家族を見回してから挨拶する。
返事は返ってこない。
ただ、疲れきった視線がひととき自分に集まるだけだ。

今日も目覚めてしまった。
もっと長く眠っていたかった。
眠りのまどろみから浮き上がった今、また現実をその目に映さなければならない。

「ゆぅ…………」
親れいむだけが、呻きで反応を返した。
それきり家族の視線は離れ、別の一点に改めて集中する。

「はふっはふっ!!うっみぇ!!まじうっみぇ!!ぱにぇぇ!!」
「まじやべっ!!うみぇっ!!とみゃんにぇっ!!あみゃあみゃ!!あみゃあみゃ!!」

家族が食い入るように見つめるその先では、二人の子ゆっくりが山盛りのあまあまに顔を埋めている。
ベランダには一日かけても食べきれないような量のあまあまが山積みになっていた。
クッキーやチョコレートやプリンを食べ散らかし、一口ごとにあまりの旨さにうれちーちーを漏らす子まりさと末れいむ。
かたや左目とまむまむを失い、かたや両目を失った状態だったが、
極上のあまあまの快楽に脳髄を痺れさせた今、もはや悲壮感は全くなく、
この世の栄華を極めたがごとき恍惚の表情を浮かべていた。
末れいむの砕けた口と歯はお兄さんが再生していた。
「こいつにはお前らにたっぷり言いたいことがあるだろうからな」、それが理由だった。

少しでもあまあまが減れば、お兄さんがすぐに追加する。
二人は昼夜の区別なく、のべつまくなしにあまあまを咀嚼する。

一方、残りの家族は、狭い水槽に閉じ込められていた。
透明な壁が四方を遮る空間に八人のゆっくりがみっちりと詰め込まれ、ほとんど動く余地はない。

あの日から、食事は一切与えられなかった。
唯一、子まりさと末れいむのうんうんとしーしー以外は。

「ゆぷー☆きゃわいいまりしゃがうんうんしゅるよ!!」
「れいみゅのしゅーぴゃーうんうんちゃいみゅだよっ!!きゃわいしゅぎてごみぇんにぇ!!」

子まりさと末れいむはそう宣言すると、わざわざ家族のいる水槽まで這いずっていき、
水槽に向けて尻を上げた。
透明な壁に向かって、二人のしーしーが叩きつけられ、うんうんがひり出される。
子まりさの方は常時うんうんとしーしーを垂れ流している状態だが、
意識して排出すると、こうして勢いよく噴出すのだった。

「おい、どれい!!ごみくじゅどみょにごひゃんしゃんをめぎゅんであげちぇにぇ!!」
「はい、ごしゅじんさま」

二人の傍に常時侍っているのは、ゆっくりさくやだ。
舌ともみあげでスコップと雑巾を器用にてきぱきと使い、専用の容器にうんうんとしーしーを集めていく。

「やしゃちいれいみゅのほどきょしだよっ!!ありがちゃくおもっちぇにぇ!!」
「なんちょかいえ!!ごみくじゅ!!」

二人の罵声に涙を浮かべながら、それでも家族は答えた。

「「「「あり………がどう、ございば……ず………」」」」
「ゆふんっ!!ゆっくちちてにゃいよ!!
しょんにゃきょきょろのこもっちぇにゃいおりぇいで、ほどきょしはあげられにゃいよっ!!」
「どれい!!ごひゃんしゃんはぬきぢゃよ!!しゃげちぇにぇ!!」
「ゆ゛あああああ!!ありがどうございばず!!ありがどうございばず!!
ばりざざまとでいぶざまのおがげで、ぎょうもごみぐずだぢはゆっぐじでぎばずっ!!!」

家族の懇願を聞きながら、二人の子ゆっくりはにやにやと笑みを浮かべる。

「しょんにゃにうんうんにゃんてたべちゃいにょ?ゆぷぷぅ~~☆」
「うんうんずきのごみくじゅにゃんてゆっくちできにゃいにぇ~~☆」
「ゆ゛ぐう゛う゛う゛う゛ぅ……………!!」

ひとしきり罵倒され、嘲笑され、それをじっと黙って耐えてからようやく食事が与えられる。
さくやが水槽の上部からうんうんとしーしーを一緒くたにして流し込み、
極度の空腹を抱えた家族がそれにかぶりつく。

「うんうんたべちぇるよ!!ごみくじゅがうんうんたべちぇるよぉ!!ゆぴゃぴゃぴゃぴゃ!!」
「くちゃいくちゃい~~♪こんにゃすがちゃでよくいきちぇられりゅにぇ~~☆」

始めの頃は、子供たちが泣き、怒り、反抗したが、
少しでもこの二人に逆らおうものなら、お兄さんの制裁が行われた。

『お前らに怒る権利があるのか、え?
弱い者を苛めて喜ぶゲスのゴミクズに、なんの権利があると思うんだ?
こいつが子供を作れないのは誰のせいだ?こいつの目が見えないのは誰のせいだ?
お前らがこいつらに向かって、いったいなにを要求する権利があんだよ。言ってみろ』
『ゆ゛ぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ごべんだざい!!ごべんだざい!!ごべんだざい!!ごべんだざい!!』
『お前らが自分で言った通り、本当のゴミクズに生きる価値はない。
そんなゴミクズはせめて他のゆっくりのオモチャになったほうが幸せなんだろ?
幸せって言えよ、コラ』
『ゆぶぎゃばああああ!!じ、じあばっ!!じあばぜぇ!!
ごんだごびぐずでだのじんでぐれでっ、あじがどっ、ごじゃばじゅうう!!がんじゃじばじゅうううううやべぢぇえええ!!!』

家族の体には、多くの傷が刻み込まれている。
ぷすぷすさんで刺された傷、あつあつさんで焼かれた傷、ぺちぺちさんで皮が破れるまで叩かれた傷。
体表がでこぼこになるほどに傷だらけになった家族は、
今日もお兄さんの制裁に怯えている。

ベランダには数々のゆっくりできる玩具が転がっており、
奴隷としてお兄さんがあてがったゆっくりさくやが、子まりさと末れいむの世話をなにからなにまでしてくれる。
ふかふかしたクッションに横になりながら、二人はさくやの子守唄を聞いて寝息を立て始めた。
うんうんを咀嚼しながら、家族は枯れる気配のない涙をまた一筋流した。

〔続〕
anko2170 よわいものいじめはゆっくりできないよ!(後編-1)

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